根管治療その②
レントゲンを撮ると、神経をとってある歯の根の先の周囲が黒く写ることがあります。
この黒いのは、なんじゃろな。
過去に神経の治療をした歯が、虫歯になったり、亀裂が入ったりして隙間から細菌感染を起こします。そして炎症で骨が溶けて、ぶよぶよした炎症性の肉に置き換わっているのです。以下、根尖病巣と呼びます。
えっ、なにそれ、大丈夫なの?
常に体の中に慢性の炎症が存在し、関節リウマチ等の自己免疫疾患の原因になる場合もあります。なので、ないに越したことはないです。
根尖病巣があるからといって、全て治療が必要かというとそれも難しいところで、
⚠️被せ物をやり直す必要がある時
⚠️症状がある時
⚠️症状がなくても、病巣の大きさが並じゃないとき
は治療をすすめます。
いざ根の治療を始めると、慢性炎症が急性化して腫れや痛みが出たり、治療したはいいけど症状の改善がみられなかったり、生きてる組織を相手にしているので色々なことが起こります。
根管治療は、術者も患者さんも根気がいる治療なのです。
長いメタルコア(金属の土台)を外す時は、エアスケーラーと超音波スケーラーを両手に持つダブルバイブレーションテクニックを使用して安全に外します。外れない時は、マイクロスコープ下で慎重に削って外します。